土壌医の試験勉強を始めたのですが、「どうやってそんなに資格をポンポン取れるんですか?」って人から訊かれたので書き綴っておきます。
私なりの試験勉強法で万人向けとも思えませんので、参考になるところならないところは各自で取捨選択してください。
まず、土壌医のみならず全ての資格に対して言えることですが、『何のためにこの資格を取得するのか?』って部分を自分なりに明確にしておいてください。
・仕事をする上で必要
・昇給のため
・趣味と実益を兼ねたい
・同期の中で一歩先んじたい etc
人それぞれ色々理由付け動機付けはあると思いますが、この部分がしっかりしてないと
参考書や問題集を無駄に本棚へ陳列させるだけになってしまいます。
それと、『のんびりやって2~3年で取得しよう』は無理、殆どの人が脱落します。
取得するなら1発で!!!ってある意味根性論でもあるのですが、科学的手法と同等にこの根性って大事です。1発で合格する気なら1回の受験コスト(受験料・参考書代等)で済むわけです。それをわざわざ2~3倍かけて取る必要はない。その代わり、1発で取ると決めたらあらゆる手を尽くします。
例えば、受験料や参考書代だけでなく直前講習〇万円であっても必要ならば迷わず受講します。ここでケチって何年もかけるなら、〇万円のお金で資格が買い取れるならそれで良いのでは??もっと言うと、『ここまで身銭切って、後に引けない』状況を自分で作りだすんです。誰に言い訳するわけでもなく、自己責任で是が非でも取得する!!!この意気込みは誰に背中を押されずとも自ら進んで机に向かうはずです。
次に、勉強方法です。
特別教育のようにお金を払って受講すれば取れる資格は別として、試験が絡む資格は当然必要とされる知識が無ければ取得できません。では、その『必要とされる知識』はどこからどこまでが範囲なのか?意外に試験範囲を正確に把握せずに漫然と勉強される方がいます。これは非効率。試験範囲を正確に把握し、どんな項目があるのか全体像を掴み、1つ1つ潰すだけでなく反復練習する、これだけです。土壌医だろうと電気工事士だろうと産業カウンセラーだろうと、試験範囲が決まってないなんてことはありません。必ず出題範囲があり、その中で必ず出題される項目があるはずです。それを丁寧に読み解いていきます。その読み解き方、全体像の把握で大事なのが≪参考書の目次≫。これ、結構見てない人が多いですよね(苦笑) ここに全体像がちゃんと出てるんですよ?
具体的に話しましょう。
『土壌医検定2級対応 新版 土壌診断と作物育成改善』を開いて、目次をすっ飛ばして1ページ目から開いても専門用語だらけで苦痛でしかないでしょう。そのやり方をする人に限って参考書の2章まで辿り着いていないことが多いです。やるべきは目次で全体像を把握することです。すると・・・・
第1章 土壌・施肥管理の現状と制度
第2章 作物育成と化学性診断
第3章 化学性診断結果に基づく対策の方法
第4章 作物育成と土壌物理性診断
第5章 土壌物理性診断に基づく改善対策の方法
第6章 作物育成と土壌生物性診断と対応
第7章 肥料・土壌改良資材・堆肥の種類と特色
第8章 主要作物の栽培特性と土壌管理
第9章 土壌診断の種類と進め方
ほほう・・・・ 9章に分かれているのか。
それを把握すると同時に、言葉の意味するところを確認します。
試験慣れしている方、カンの良い方は直ぐに気が付くと思いますがパターンがあるんです。
この参考書は当然問題集ともリンクしてますから『土壌医検定2級は9項目を分かっていればよい』のは当然として、実際には9項目ではないんです。意味が分かりますかね?
目次を見ると、第2章・第4章・第6章が【化学】【物理】【生物】で対応しているのが分かると思います。
第2章化学性診断⇒第3章それを基にした対策
第4章物理性診断⇒第5章それを基にした対策
第6章生物性診断と対応 ←生物性診断の範囲自体が狭いので対策(対応)もまとめているのでは??
こんな感じで、実は
第1章/第2・3章/第4・5章/第6章/第7章/第8章/第9章
と7項目でしかないことが分かります。
しかも、化学性診断と対策・物理性診断と対策・生物性診断と対応は同じパターン認識が出来そうですよね?
そうすると、土壌医検定2級を俯瞰してみれば
現況・概要⇒化学・物理・生物性診断と対策⇒具体的な肥料の種類⇒個別の作物と土壌の関係⇒診断手法の種類
と5段階でしかないことが分かります。
ここまでを目次だけで把握することができます。
それすらしないで1ページ目から捲るのはナンセンスでしょう。
それから初めて内容に入っていくのですが、端からバカ丁寧に読まないで下さい。
全体像は把握してますが、章ごとの内容も章の中だけでざっと把握するんです。
第1章
1.土壌の生成と土壌の種類
2.農地土壌の土壌管理と養分変化
3.土壌・施肥管理に関する制度
4.土壌診断・施肥改善の現状と課題
「へぇ、土に種類があるのね・・・・それに対して農地で使う土って何があるのかな??
その農地の土に対して法律を根拠とした制度があるのか・・・・それで現状と今後の課題ね。」
1つの章の中でもストーリーがあるわけです。
参考書を作る人だって、わざわざ≪把握しづらいように≫は作らないわけですよ。
こうやって各章を把握していけば丸暗記項目すべきは相当省略できますよね。
勿論、基礎学力に左右される部分もありますが、試験に慣れてくると『自分ならここを出題するな』って部分が分かってきます。不慣れな方はそのような観点で勉強しないので、まず出されることのないどうでも良いことまで暗記しようとしてパンクします。
今回、試験勉強方法なんて上から目線で語ってしまいましたが、勉強方法というより考え方をお伝えしました。基本的にはどんな資格でも過去の経験から一緒だと思います。士業の資格等となれば法律を丸暗記せねばならなかったり今回の話とは違ってきますが、現場実用系の資格はほとんど同じ考え方でイケると思われます。
皆さんの何か参考になれば・・・・
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