BLOG

絶賛入院中でございますw

職業病なのでしょうか、40代も後半に入ると同業の方は皆さん腰に問題を抱えてらっしゃいますね。
以前からちょいちょい腰を痛めておりましたが、とうとう手術になってしまいました。
今年の4月初旬に全く3日間動けないほど痛めてしまい、流石にこれはいつもと違うと感じて大きな病院へ行きました。
てっきり私はまた《椎間板ヘルニア》が悪化したものと思っていたら・・・・

Dr.「これ、《椎間板ヘルニア》じゃないですよ?」
私「え??」

Dr.「ほら、椎間板が無くなってるじゃないですかw」

私「えええッ!? 無くなるなんてことあるんですか!??」
Dr.「酷使しすぎて無くなっちゃったからズレてます。これはヘルニアと違って時間経過でどうにかなるレベルじゃないですね・・・・」
⇒ 手術へ ※添付画像のような生体為害性のない金属(チタン)による固定

ちょうど手術して1週間経ったところです。

手術は成功していますし、術後も良好。

早めに退院出来たらいいなぁ。。。
なんでもそうですが、手術に関しては早め(年齢若め)で決断して施術してしまった方がよろしいかと思います。
正直、身体への負担は少なくないため、65歳以上の高齢になってからこの手術をするのか?と問われたらNOと答えます。

腰を痛めていらっしゃる同業者の皆様、
もしかしたら貴方も実はヘルニアではなく《すべり症》かもしれません。
一度ちゃんと検査され、必要であれば手術をオススメいたします。

術後3ヶ月でほぼ元通りの生活に戻れるようですので、私は9月末までのんびり仕事します。
皆さん、身体が資本です。

ご自愛下さいませ!!!


 以前も綴ったことがあるかもしれませんが、SDGsは声高に叫ばれて久しく一般の方も耳にすることが多くなったものの、こちらの30by30の認知度はまだまだです。
感覚的には1%に満たないのではないでしょうか??※環境省さん頑張って下さい。

まず、今一度《30by30》をおさらいしますと、

30by30(サーティ・バイ・サーティ):30by30とは、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復させる(ネイチャーポジティブ)というゴールに向け、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標です。

簡単に言うと、『このまま自然破壊し続けたら損するのは我々だよ?せめて陸と海の30%を守らないと崩壊しますぜ??だから目標決めてみんなで何とかしようよ!』というものです。
※個人的に突っ込みたいのは、なぜ30%なのか?について言及しているものが1つもなく、それを誰も突っ込んでいないwww 語呂が良かったからかな??

30by30は分かった、でもなにすれば良いのか分からない
  ↓
ロードマップの策定(どうやって目標を達成させるか、取り組みのプランを作った)
  ↓
30by30アライアンスの発足(有志の企業・自治体・団体による有志連合の発足) 
  ↓
・保護地域(国立公園等)の新規指定・拡張を進めていき、海域公園地区は倍増させる
・OECM(企業有林や里地里山等)を《自然共生サイト》として認定する(認定制度開始)
・その認定によって、企業価値の向上や交流人口の増加を通じた地域活性化に繋げる

・・・・カタカナ、頭文字好きねぇ。
ちょっと言葉の説明も入れておきましょう。

アライアンス:同盟とか連携、組合といった意味です
OECM:「保護地域以外で生物多様性保全に資する地域」、英語でOther Effective area-based Conservation Measures、略してOECMです

自然共生サイト:国際OECMデータベース登録を目指す皆さんの所有地や所管地のことです。環境省としては、ネイチャーポジティブの実現に向けた取組の一つとして、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」として認定する取組を令和5年度から開始しました。

簡単3行でまとめましょう。
◇ 自然破壊ヤバいからちょっと30by30とかいうプランに乗っかって皆で何とかしよう
◇ とりあえず要件はあるけどアライアンス(有志連合)に参加してみると良いらしい
◇ その1つの自然共生サイト認定目指してみたら地球に良いらしい
こんな感じです。

 そんな中、樹木医仲間で毎年毎木調査をしている山が自然共生サイトに認定されました。
非常に喜ばしく、また《これから》が大変であるとともに楽しみでもあります。

毎木調査で炭素蓄積量の変化を継続的に測定し、そのデータから色々なことが読み取れるようになります。毎回勉強会や座談会を通して参加者全員のベースとなる知識の向上、また未来に向けて何をすべきか討論をし、とても有意義な時間を過ごしています。

 

 個人的には、人間の生活と自然保護はトレードオフの関係であり、両方を満たすことは困難と考えます。ではどうすれば良いのか??
私としては《ゾーニング》だと思います。
例えば次の3つのような区域分けです。
人間の生活区域+資材供給のための多様性に乏しい区域+多様性に富んだ区域

自然保護が全てなのであれば人間が要らない、という極論になってしまいますが、

自然保護のために子どもたちの生活が疎かになってよい人は居ません。
かといって、今のまま自然破壊を続けていれば遠からずその子どもたちの生活を脅かします。
それと同時に他にもトレードオフがあります・・・・
多様性の確保 と 巨樹の保護
保護区域の拡大 と 利益享受者の生活
です。

例えば、巨樹の林があるとしましょう。

その林間の下層は多様性が非常に乏しいです。
人工林である杉林も《緑の砂漠》と言われるくらい下層植生は貧弱です。
※植物が限定されているので、植物食の昆虫も落葉食の昆虫も種類が限られ、それらに寄生する昆虫や捕食者も限定されます。つまり、多様性のレベルは砂漠と変わらなくなります。
故に、人間の生活のために必要な資材を得る区域(植林された山等)と本当の意味で自然が豊かな多様性に富んだ区域を分けて考えねばなりません。

それをごっちゃにして全てを多様性に富んだ区域にしようとすれば非効率になります。

具体的には
林業関係者「え・・・・、ごちゃまぜの中から杉を見つけて伐採して搬出する??採算取れないよ??」
など、弊害が大きすぎます。

また、海に関して言えば保護区域をいたずらに増やしたとしましょう。

「ここでは何も獲っちゃダメだよ!!!」
漁業関係者「ハイッ!?じゃ、俺等どうやって生活するの??」

になることは自明です。

どこで線引きしてどこを落としどころにするのか?
計画の策定や利害関係者との調整を含め、非常に難解です。
私は海に関してサッパリ分かりませんが、少なくとも緑に関わる仕事をしておりますので
専門的な知識を常にブラッシュアップして、今できるベストでなくともベターに取り組んで行こうと思いました。
このサイトをご覧になられる方(私に何か売りつけたい営業関係者以外)のほとんどは緑化事業関係者と思います。
少なくとも30by30が何なのかくらいは知っておかれるべきですし、自分なりの意見を持っておかれた方がよろしいかと思います。
※高々5~6年で2030年になりますから『30by30の後は??』にも注視したいですね、40by60になるやも・・・・www

 かど松では、緑に関する色々な調査を承っております。

漠然と《どうしたら良いのか分からない》ことでも結構です。

先ずはご一報下さいませ。

一緒に解決策を探していきましょう。



もう年度末ですね。

振り返ると今年度もドタバタしておりました。


何をしていたのか簡単に整理してみると・・・・
・個人様、法人様、マンション等の庭園管理
・森林公園での樹木診断や調査、林床整備
・大規模施設での年間グラウンド整備

・大学と連携しての研究開発
・観葉植物生産開始

やっていることが多岐に渡りすぎててんてこ舞いです。


確定申告も終わり、4月以降の来年度の計画がだいたい固まったので一息つきつつ『あ・・・・ブログ全然更新してないや・・・・』と。

あまり書いてなかったのですが、本業の傍らで観葉植物生産を始めました。

資金繰り表とマーケティングデータとにらめっこしながら楽しく試行錯誤しているところです。
ちゃんと生産ラインが確立したのち、即売会なども実施していく方針ですのでその際は周知させていただきます。

※観葉植物Aの趣味仲間で協力して色々企画していますので、おそらくSNSで周知、それをこちらにリンクさせてもらう形かな?という感じです。

植物が目を出し、成長するのは本当に楽しいです。
もちろん失敗することもありますが、『何故失敗したのか?』『どうすれば失敗しないのか?』方法論のない植物だとその過程も含めて楽しんでいます。
最終的な目標もあるのですが、なんでもかんでもあけすけにしては面白くないので今はこの辺で・・・・・





 今年も色々ありました。

8月から仕事が立て込み、やっと先日4ヶ月に及ぶ調査が終了したところです。
単年で樹木診断やら調査やらで、総計10000本とかあまり一般的ではない量をこなしましたw
調査という仕事は《根気・根性・丁寧さ》に尽きます。

ルーティンワークだからと手抜いては後に当然繋がりませんので、正確さをカバーするのはとにかく確認です。それを延々続けるのですから意外に重要なのは根気。でも、不思議と森林の中で作業するのは飽きないものです。来年も調査に入りますが、むしろ楽しみな感じです。
かど松では調査業務も承っております。何かございましたらいつでもご相談下さい。

 来年はもう少しブログを更新出来るようにしたいと思います。
年始から大きな工事あり、出張あり、相変わらず駆けずり回っておりますが、とにかく安全第一、安全運転で。

明日からお休みに入らせていただきますが、皆様良いお年をお迎え下さいませ。

 

***********

庭なら かど松 年末年始のお休み

12月27日~1月4日

※お休みの期間中は返信出来かねますが、お問い合わせフォームでご連絡いただければ

年始1月5日以降に折り返しご連絡差し上げます。

***********



ひたすら山の中で調査をしています。
なかなかblogも更新できずにいます・・・・。
年間管理している物件の他に樹木診断やらナラ枯れ調査やら、今年は特に立て込んでいます。

落ち着いたら整理して色々アップしていきます。

 今年は色々有りすぎててんてこ舞いです。
タイル張替え工事、自動芝刈機の断線復旧工事、樹木診断、土壌改良工事、記念樹植替え工事、人工芝敷設工事、その他に大規模施設における年間管理などなど、休みもロクになく動き続けています。先週は1週間で1500km走行しててもはや長距離ドライバーですwww

 さて、久しぶりに更新するので何をネタにしようかと思ったのですが、今回は《シロアリ》についてです。シロアリと造園って被りそうで被らないイメージですが、実際には非常に関わり合いがあります。なにしろシロアリは生きた樹木に被害を及ぼしてしまうのですから・・・・ かくいう私も全くシロアリに関して無知であり知識も技術もありませんでしたが、今年に入って研修や勉強を進め、特に樹木医としての視点の中で重要視されるべきとの考えに至っています。何しろほとんどの方が知らないのですからwww

 ネットでは「日本には20種類以上のシロアリがいる」と書かれていますが、実務的には2~3種類把握しておけば十分です。※シロアリ防除施工士とかそっちの方目線ではなく樹木医目線での個人的な感覚です。具体的には、ヤマトシロアリ・イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリです。最後のアメリカカンザイシロアリは生きた樹木というより材木への被害が中心ですので、樹木医としては前述のヤマトシロアリとイエシロアリがメインとなります。私は東京の郊外ですので、関東近郊で出くわすのはほぼヤマトシロアリと言って良いのでしょう。

 では、ヤマトシロアリだけ把握しておけば関東の樹木医は大丈夫?? ⇒答えはNOです。国土交通省のシロアリ被害実態調査報告書でも昭和30年~40代に比べ《家屋の被害》は激減しています。しかし、実は元来南の温暖な地域のシロアリの分布域は地球温暖化に伴い拡大を続けています。九州を中心とした激甚被害をもたらすイエシロアリもどんどん北上してきているのです。実は先日も三保の松原へイエシロアリの実態を確認しに行ってきたばかりなのですが、普通にいましたね・・・・(苦笑)それが今では神奈川県の海岸沿いにまで到達してきています。これを《ヤマトシロアリ程度》の認識でいてイエシロアリが関東に入ってきたら恐ろしい事態になると考えます。やたらめったら不安を煽るようなことはしませんが、樹木医たるもの将来に備え、イエシロアリがヤマトシロアリとどう違うのか?どう防除すれば良いのか??くらいは身につけておきたいですね。

 キノコが生えてしまってから対策するのも、イエシロアリの被害が出てから慌てて防除の仕方を勉強するのも手遅れです。
それよりも
『最悪を想定し、過度に神経質にならずに確り《準備》と《管理》と《確認》をする』
これが正しい在り方のように思います。

 かど松ではシロアリへの対応も可能です。何かございましたらいつでもご一報下さいませ。


数ヶ月更新が空いてしまいました。

アメーバオウンドがスマホからUPするサービスが無くなってしまい、なかなかゆっくりPCから更新する余裕なく今日まで・・・・
もう新年度になりますので曜日を決めて改めてUPしていこうかと思います。

すっかりもうサクラの季節ですね。

我が家の近くのサクラ並木も本当に素敵な感じです。
ただ、今年は雨が多くちょっとバスケット片手に散策って感じではなく、車で通り過ぎてパシャリといった感じでしょうか・・・・
これが終われば繁忙期に向けて準備を始める、そんな流れです。

この空白の期間、色々ありました。
仕事もプライベートも充実していたのは間違いありません。

特に先輩樹木医がPiCUS TreeQineticという日本に一台しかない樹木診断機器を持っていたので色々な方を呼んでデモンストレーションしたり、特に心掛けていたのは『経験則から』だけでなく、文献を調べ仲間と議論し見識を深めつつ施工するようになったことですかね。

『修行していた先でこう教わったから』『◯◯さんにこう聞いたから』ではなく、ちゃんと論拠を提示出来る体制にしてきました。

当然お客様にもキチンと説明せねばなりませんし、意外と誰もちゃんと調べてないこともあったりして、なるべく早く『かど松さんに聞けばだいたい解決出来る』といった状態にしたいです・・・・が、技術も機械も日進月歩、生涯勉強は続くのでしょう(苦笑)

サクラは入学シーズンですから、気持ちを新たにまた1年頑張ろうと誓う3月末。

またちょいちょい緑化事業関連の方に私見ですが参考になればという情報をUPしたいと思います。※もう少し頻度を上げます・・・・




皆様、ご無沙汰しております。
丸2ヶ月更新出来ておりませんでした。
今年は本当に忙しくなってしまったところに身内の不幸があり四方八方へ飛び回ることに・・・・。
いつの間にかダウンが必要な時期になっておりました。

最近は大規模施設の管理の合間に伐採やらイルミネーション工事やら知り合いの親方のところへ助っ人に行ったりしてます。
もう年の瀬ですね。
今手掛けている施設では芝生のサッチング。

ツリークライミングからマツの手入れから菌根菌からダガーまで、植栽関連の面白そうな仕事は何でも手を出しておりますので、特殊な作業のご依頼があればかど松までお声掛け下さいませ。

もう夏が終わり一気に寒くなって来ましたね。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
私は最近、大きな現場が立て込んでおり、『来たな、今年もこの時期が・・・・』という感じです。
そんな中、先日長野まで樹木医仲間と研修に行ってまいりました。

表題にもあるのですが『菌根菌』の研修です。

樹木医の試験問題にも菌根菌が出てきたりしますので職人さんではなく樹木医さんを目指す方であれば常識にせねばなりません・・・・・が、菌根菌を《ちゃんと知っている方》は皆無のように思います。
長野で菌根菌を扱って樹勢回復(根系再生)を実施しているグループの方から2日間に渡り講習ですが、実は今年4月に施術をしたサクラの経過観察会を兼ねておりました。

まだまだ分からないことだらけであることを嘆いておりましたら
講師「1日2日で極められる分野なぞ無い」と指摘され
個人的に「ちゃんと年月掛けてこの分野と向き合おう」と思いました。

表題からして菌根菌の説明をしそうですが、一定の守秘があるためここには綴れないことが多いです。

それは生兵法で間違った思い込み等々で菌根菌を扱われてしまうのを避けたいからです。



緑化事業関連に従事される方にとって植物を向き合うことは病害虫のことばかりではありません。

確かに薬を撒けば一時的には解決するでしょう。

しかし、樹木が弱っているからこそ病害虫が寄ってくるわけで、樹木本来の力(樹勢)を上げてあげなければ根本的な解決には程遠い、と言えます。
その時に「じゃ、肥料をあげればいーじゃん」は少々安易と言わざるを得ません。
人間だって病気の方にステーキ食べさせれば元気になるのか?と言えばNOですよね。

やはり、なぜ病気になっているのか原因を探り、対処・改善した上でモリモリ食べられるようにしていく必要があります。
同時に人間の時間感覚で考えてはならないのが樹木の面白いところ。
樹齢◯百年とか言われたら「寿命だね」と思いがちですが、樹木はそんなにヤワじゃありません。

菌根菌を使った根系再生では樹木の本体でもある根っこが物凄い勢いで再生されていました。
条件さえ整えば樹木というものは人間の想像力を遥かに超えた回復力を示してくれます。
実際に施術したシダレザクラは葉の色艶や濃さ、枝垂れた枝先まで枯れずに非常に元気になっていました。

ただ、勘違いしていただきたくないのは『じゃ、ネットで菌根菌製品を適当に撒けばOK』ではない、ということです。
そこには樹木ごとによる共生する菌根菌の違いや樹種の特徴、また施工を重ね研究し続けることによってしか体得出来ないことが多々あります。
ゆえにこのブログでHow toを書くことはいたしません。

『じゃ、なんでブログに菌根菌をトピックにしたの?』と問われれば、

このサイトは先ず一般の方は見ませんwww
見るのは片っ端から営業を掛けたいどこぞの投資等の営業スタッフか緑化事業関連の方です。

※営業で私にアプローチしようとしてる方、一切無駄ですので他へ行った方が効率的ですよ♪
私がブログでターゲットにしているのは『これからの緑化事業に関わる若い人材』です。

その方々は《菌根菌》についてよく勉強して下さい。

まだまだ菌根菌の世界は拡がり、将来的には『菌根菌を知らずして管理は出来ない』と言う時代が来るはずです。

特に樹木医となれば言わずもがな・・・・・

かど松では公園での樹勢回復工事も実施しておりますし、色々な機器を使って植栽基盤や樹木の診断も承っております。

お気軽にお声掛け下さいませ。




 先日、とある大学において樹木診断研修がありました。

教授のご厚意で色々なことを体験でき、非常に得るものが多かったです。

 ピカスはセッティングが意外に大変です。

キャリパーを使って正確に測定していくのですが、今は3Dスキャン技術が発展しているのでそのうちもっと簡便な手法が開発されるのでは?と個人的に思いました。

 個人的に感じたもう1つが、ハンマーで叩く強度について。
これは男女でも力の強さに差がありますし、もっと言えば同性でも違う人が叩くと数値が微妙に変わってきます。これは打撃を機械的に一定の状態を作り出す必要があるように思います。ベロシティ調整とでも言えばよいのでしょうか?探せば一定の打撃を加えられる装置とか組み込めそうですよね。

 他の診断機器でも《その場で画像化》出来るものがどんどん増えていくのでしょう。

お客様やご担当者がその場で判断できて、提案書を精査する上でも非常に有効な手段です。

 余談ですが、樹木医だからと言って資格保有者がすべからく皆緑化関連事業に従事しているわけでも樹木診断の経験が豊富なわけでもありません。
ただ、樹木医と《医》が付くからには「樹木全般について技術・技能を修得しつつ、専門は◯◯です」というのが理想です。

仮にお医者さんが、「医師免許は所持してるけど医療現場に従事してないし、診断も出来ないよ」と言ったら、一般人は「お医者さん」とは認知しないでしょう。
樹木医で緑化事業関連に従事していなくとも樹木に明るく全般出来た上で都市計画の仕事をしているのであれば「全般出来るけど専門は都市計画だ」という形になり樹木医として立派な仕事をしていると思います。
医は医でも医師と樹木医では雲泥の差がありますが、私としてはインターン制度のようなしっかり技術・技能が修得出来るシステムを作れないかな・・・・と常々感じます。

 かど松ではピカス等の機械診断が出来るよう準備を少しずつ始めたところです。
まだまだ勉強することが多いですね。

 前回更新から4ヶ月以上経ってしまいました・・・・
今年の繁忙期は何故か遠方の依頼が多く、てんてこ舞い。

加えて新たな業務領域にも拡大しており、なかなかブログ更新まで手が回りませんでした。

 久々の今回は《インボイス制度》について少々。
経理担当者、事業者、営業担当者は知っておかねばなりませんが、起業する予定もなく職人として日々過ごされてる方にはあまり関係ない話です。

インボイスって何?

この辺の詳細な説明はネットで色々な情報が出てますので先ずはご自身で確認なさってください。
ここで話したいのは経営者が、経理担当者が、営業担当者が、自分のビジネスとどう関わっているのか?です。
インボイス制度は売り手と買い手両方の側面で考えねばなりません。
これをごっちゃに考えるから混乱する。

先ず売り手から行きましょう、具体的に。
例えば事業主だとして、植栽工事を受注したとしましょう。

お客様に自分たちのサービスを買ってもらうのでこちらが《売り手》です。
お客様は会計期間が終わったら、
売上の消費税額-仕入れの消費税額=国に納める消費税額
となります・・・・が、ここに関わるのが【インボイス発行事業者】かどうか?
そもそもインボイス発行事業者になるためには《課税事業者》でなければなりません。
課税売上高が1000万円を超えている場合はインボイス発行事業者になっておけば良いだけです。※あえて発行事業者にならない選択をしてもメリットがあるとは思えません。
一方、自分の事業の課税売上高が1000万円以下であった場合、今までは《免税事業者》だったわけで消費税を払わなくて良かったのに、インボイス発行事業者登録するとなるとそのメリットを捨てて《課税事業者》になると宣言することになります。
ここにこの制度の大きな問題点があります。
前述のお客様からすると、インボイス制度を利用して適正な納税をしたいにも関わらず、インボイスの登録をしていない免税事業者へ仕事を依頼するとインボイスが発行してもらえず、
『今までは支払う必要のなかった消費税を、お客様(買い手事業者)が支払う』ことになります。
そうすると、インボイス制度を導入しているであろう大手企業さん等はどうでしょう?
「あ・・・・、取引相手はインボイス発行事業者に限定しないとこっちの負担が増えるな」となる可能性が高くなりますよね。
売り手であるこちら側としては『仕事が減るかもしれない』危険性を孕んでいるのです。

かと言って、いきなり課税売上高を1000万円以上にすることも、免税の優遇制度をたやすく捨てることも出来ない業者さんは、「インボイスナンバーで発行出来ないので消費税分はサービスします」といった粗利を減らしてでも契約を維持するケースが増えるのではないか、と心配しています。

さて、では今度は買い手として。

自分が他社からサービスや商品を買うとすればどうでしょうか?
それは事業者の課税売上高を知らなければなりません。

1000万円の区切りと5000万円の区切りがあります。

前述のように、そもそも1000万円以下の場合は《免税事業者》ですから消費税を納める必要がありません。

※税◯署としてはこの取りっぱぐれが多すぎるのでインボイス制度を導入したのでしょう。
逆に1000万円を超えてきた場合は『消費税を納めねばなりません』から、ここで《簡易課税》と《一般課税(本則課税)》が絡んできます。
だんだん複雑になってきましたねwww
買い手としてはインボイス制度まだ絡んできてませんからね♪
税理士や会計士に全部丸投げしてると基本的な税法すら不勉強に経営することになりますから、簡易課税と一般課税の選択については知っておかれた方が良いと思います。
本論に戻します。

1000万円を超えて課税事業者となっている場合、更に売上高が5000万円を超えるかどうかで『簡易課税を選択するかどうか?』の選択肢が与えられます。
5000万円以上売り上げてる場合にはそもそも《簡易課税》は選択出来ず、《一般課税》のみで、その場合当然インボイスで適正な消費税額を算出して出来る限り余計な出費を減らす努力をする筈です。⇒今度は自分が納税額を抑えるために「《インボイス発行事業者》と取引しよう」となるわけです。
では、1000万円以上で5000万円以下の売上高だった場合、《簡易課税》と《一般課税⇒インボイス制度利用》はどっちがお得なのでしょうか?
一般的に、我々のいる造園事業、緑化事業関連は【建設業】に含まれます。
その建設業では《簡易課税》の方がお得、と言われてます。
ただし、それはちゃんと税理士・会計士を相談して判断すべきことです。
「ネットに簡易課税がお得と書かれていたから選択した」は経営者として不適格でしょう(苦笑)

 ここまでかなりザックリ綴りましたが、これから造園で起業したいと考えている方、既に起業しているけど経営について経理についてなかなか取っ付きづらいと考えてる方向けに書いてみました。
また、営業担当者にとっては、お客様から「おたくインボイスどうするの?」と言われる可能性は十分あります。
「インボイス?!」となるようでは成契は難しいでしょう。

 私は個人的に経営とは「数年先を見越して種を蒔き(準備をして)、その年の収穫物はその年にしっかり刈り取ること」だと思っています。※準備には《値決め》も入っています。
ともすると直ぐ安売り合戦になり勝ちな業界ですので、ちゃんと勉強して皆で業界を活性化させたいですね。
参考までに・・・・



 一般の方ですと聞き慣れない言葉でしょうが、緑化事業に関わる方ですと知ってないといけない言葉ですね。農林系学部でなかった私は業界入ってから知りました・・・・
「1ヘクタール(100m×100m)程度の調査区(プロット)内に生育している樹木のうち、胸高周囲長(地上高約1.3mの幹の周囲長)が15cm以上の幹を対象として、胸高周囲長、種名、位置を記録するもの」とネットで調べてると出てきます。
では、その樹木のデータを取って《何に活かせるの??》
ここがなかなか分かりづらいところだと思います。専門教育を受けた方であれば実地研修で学ばれたのでしょうが、緑化事業関係の方が全員が全員そんな方ばかりではありません。
実は毎木調査で集められたデータは色々なことに使えます。

 ネットでは「その森林の種組成や構造、バイオマスがわかります。 これらのデータは、炭素 蓄積量の把握だけでなく、森林の状態と水源かん養力との関係や、森林に依存する生物との関係など を科学的に明らかにする上でとても重要です。 調査を継続することによって、それらの経年変動も明 らかになります。」こんな風に書かれてますが、今流行りのSDGsに絡む炭素蓄積量や多様度指数等が計算出来るんです。要は、『なかなか数値化しづらい樹木の効能を数値化(定量判定)出来ます』ということです。ただ、この調査手法は統一されたものが無く、Mt.AとMt.Bで調査手法が違ってしまうと《比較》が出来ないのです。絶対評価ではなく相対評価なので、同じ山であっても毎年同じ手法で調査し続ければ経年変化を確認出来ますし、また違う山同士でも同じ手法であれば山の特徴などを比較出来るわけです。

今回は森林総研の方をリーダーに樹木医の同期メンバー30人近くが自治体や大学と連携して600本近い樹木を調査しました。ゆくゆくは炭素蓄積量に大きく貢献する土壌等にも調査を拡げ、都市森林が温暖化に絡む炭素とどう関わっているのか、生物の多様性がどうなっているのか把握したいと思っています。

 かど松では色々な組織と連携して各種調査も対応可能です。
法人のご担当者様から「うちの工場の緑地を調べてSDGsと絡めたい」等の相談もございます。何かございましたらいつでもお気軽にご一報くださいませ。