私が所属するあるNPO団体では定期的に研修会が開催されます。
なかなかコロナ禍の中でソーシャルディスタンスを保ちつつ研修を開催することは困難なようで、事務局の方々のご尽力には感謝しかありません。
さて、ナラ枯れに関してですが、ちょっと樹木に詳しい方でしたらカシノナガキクイムシによる被害だということは結構知られています。が、実際にはカシノナガキクイムシ(通称カシナガ)が糸状菌を媒介していて、その糸状菌が直接的な原因であることはあまり知られていません。※カシナガの大量発生(=マスアタック)による導通障害も影響あります。
そもそもカシナガを発生させないために殺虫剤を使用したり、樹木をラップで巻いたり、と色々な対応策があり、管理する方の考え方次第で対応策は変わります。
虫も自然のモノ⇒薬を出来るだけ使いたくない、極々健全な考え方だとは思うのですが、地球の温暖化も人間の所業の産物であり、その気候変動で今までに無かった病虫害が発生し、私達の森を丸ごと枯らしてしまうような《ナラ枯れ》や《マツ枯れ》、或いは激甚な被害を及ぼすチャドクガ等は『薬剤を使わねば日常生活を脅かす』と私は強く感じています。
既に地球上のバイオマス(生物体量)の9割が森林に存在することが明らかになっていますから、その森を一気に枯らしてしまう激甚災害をどう捉え、どう対応すべきなのか? 個人的には、『自然の摂理という考えだけで何も対応すべきでない』というのには抵抗があります。勿論、薬漬けにすれば良いというものでもありませんから、悪戯に薬剤に頼ることなく、必要最低限環境へ配慮しつつ処方するのが筋だと思います。それが持続可能な開発計画、SDGsにも繋がるのではないでしょうか。
我々だって、体調が悪くなれば薬を飲みますよね?毎日サプリメント漬けはいただけませんが、インフルエンザやコロナに罹らないようワクチンを打ちます。樹木も一緒です。大切な森をみすみす枯らしてしまう前に樹幹注入で予防する、このことがもっと広く認知されたら良いなぁ・・・・と思いました。会の活動のみならず、私のライフワークとして手の届く範囲の方々から周知していこうと心に決めました。ここまで読んで下さった方、森でそんなことが起きているってことをちょっと今日は知っていただけると嬉しいです。
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