緑化事業関連のインボイス制度

 前回更新から4ヶ月以上経ってしまいました・・・・
今年の繁忙期は何故か遠方の依頼が多く、てんてこ舞い。

加えて新たな業務領域にも拡大しており、なかなかブログ更新まで手が回りませんでした。

 久々の今回は《インボイス制度》について少々。
経理担当者、事業者、営業担当者は知っておかねばなりませんが、起業する予定もなく職人として日々過ごされてる方にはあまり関係ない話です。

インボイスって何?

この辺の詳細な説明はネットで色々な情報が出てますので先ずはご自身で確認なさってください。
ここで話したいのは経営者が、経理担当者が、営業担当者が、自分のビジネスとどう関わっているのか?です。
インボイス制度は売り手と買い手両方の側面で考えねばなりません。
これをごっちゃに考えるから混乱する。

先ず売り手から行きましょう、具体的に。
例えば事業主だとして、植栽工事を受注したとしましょう。

お客様に自分たちのサービスを買ってもらうのでこちらが《売り手》です。
お客様は会計期間が終わったら、
売上の消費税額-仕入れの消費税額=国に納める消費税額
となります・・・・が、ここに関わるのが【インボイス発行事業者】かどうか?
そもそもインボイス発行事業者になるためには《課税事業者》でなければなりません。
課税売上高が1000万円を超えている場合はインボイス発行事業者になっておけば良いだけです。※あえて発行事業者にならない選択をしてもメリットがあるとは思えません。
一方、自分の事業の課税売上高が1000万円以下であった場合、今までは《免税事業者》だったわけで消費税を払わなくて良かったのに、インボイス発行事業者登録するとなるとそのメリットを捨てて《課税事業者》になると宣言することになります。
ここにこの制度の大きな問題点があります。
前述のお客様からすると、インボイス制度を利用して適正な納税をしたいにも関わらず、インボイスの登録をしていない免税事業者へ仕事を依頼するとインボイスが発行してもらえず、
『今までは支払う必要のなかった消費税を、お客様(買い手事業者)が支払う』ことになります。
そうすると、インボイス制度を導入しているであろう大手企業さん等はどうでしょう?
「あ・・・・、取引相手はインボイス発行事業者に限定しないとこっちの負担が増えるな」となる可能性が高くなりますよね。
売り手であるこちら側としては『仕事が減るかもしれない』危険性を孕んでいるのです。

かと言って、いきなり課税売上高を1000万円以上にすることも、免税の優遇制度をたやすく捨てることも出来ない業者さんは、「インボイスナンバーで発行出来ないので消費税分はサービスします」といった粗利を減らしてでも契約を維持するケースが増えるのではないか、と心配しています。

さて、では今度は買い手として。

自分が他社からサービスや商品を買うとすればどうでしょうか?
それは事業者の課税売上高を知らなければなりません。

1000万円の区切りと5000万円の区切りがあります。

前述のように、そもそも1000万円以下の場合は《免税事業者》ですから消費税を納める必要がありません。

※税◯署としてはこの取りっぱぐれが多すぎるのでインボイス制度を導入したのでしょう。
逆に1000万円を超えてきた場合は『消費税を納めねばなりません』から、ここで《簡易課税》と《一般課税(本則課税)》が絡んできます。
だんだん複雑になってきましたねwww
買い手としてはインボイス制度まだ絡んできてませんからね♪
税理士や会計士に全部丸投げしてると基本的な税法すら不勉強に経営することになりますから、簡易課税と一般課税の選択については知っておかれた方が良いと思います。
本論に戻します。

1000万円を超えて課税事業者となっている場合、更に売上高が5000万円を超えるかどうかで『簡易課税を選択するかどうか?』の選択肢が与えられます。
5000万円以上売り上げてる場合にはそもそも《簡易課税》は選択出来ず、《一般課税》のみで、その場合当然インボイスで適正な消費税額を算出して出来る限り余計な出費を減らす努力をする筈です。⇒今度は自分が納税額を抑えるために「《インボイス発行事業者》と取引しよう」となるわけです。
では、1000万円以上で5000万円以下の売上高だった場合、《簡易課税》と《一般課税⇒インボイス制度利用》はどっちがお得なのでしょうか?
一般的に、我々のいる造園事業、緑化事業関連は【建設業】に含まれます。
その建設業では《簡易課税》の方がお得、と言われてます。
ただし、それはちゃんと税理士・会計士を相談して判断すべきことです。
「ネットに簡易課税がお得と書かれていたから選択した」は経営者として不適格でしょう(苦笑)

 ここまでかなりザックリ綴りましたが、これから造園で起業したいと考えている方、既に起業しているけど経営について経理についてなかなか取っ付きづらいと考えてる方向けに書いてみました。
また、営業担当者にとっては、お客様から「おたくインボイスどうするの?」と言われる可能性は十分あります。
「インボイス?!」となるようでは成契は難しいでしょう。

 私は個人的に経営とは「数年先を見越して種を蒔き(準備をして)、その年の収穫物はその年にしっかり刈り取ること」だと思っています。※準備には《値決め》も入っています。
ともすると直ぐ安売り合戦になり勝ちな業界ですので、ちゃんと勉強して皆で業界を活性化させたいですね。
参考までに・・・・



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